マネーゲーム崩壊 ライブドア・村上ファンド事件の真相

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マネーゲーム崩壊 ライブドア・村上ファンド事件の真相
マネーゲーム崩壊 ライブドア・村上ファンド事件の真相
 
カスタマーレビュー
1 冗長

どこまで事実かわからない半インサイダー的情報も含めて著者なりに経過を整理しており、話としては興味深く読める点もあるが、全体に冗長さが目立ち、主張の論点も見えづらい。「 トリックスター 「村上ファンド」4444億円の闇 」の方が相対的によいと感じた。

2 新たな検察論として注目の力作

同じテーマを取り扱った『ヒルズ黙示録』は、じつに丹念な取材のノンフィクションだったが、著者自身がライブドア側、たぶん宮内氏とあまりにも近しいようで、客観性に著しく欠けている上に、検察への取材がほとんどできていない。その意味で、どこまで真に受けていいのか分からなかった。この作品に関しては、検察の内部情報がふんだんに盛り込まれているのが大きな特徴。それでいて、検察側に対する批判もきちんとしていて好感が持てた。さらに、この作品の斬新な点は、問題を検察の弱体化と捉えているところだ。東京地検特捜部の捜査能力が著しい低下を見せる一方で、強大な権力を維持したまま、時の権力にすり寄る。それが近年の国策捜査の連発と公判での特捜部の連敗につながっていくという、検察権力の制度疲労の構図がよく描いてある、新たな検察論として一読の価値あり。

3 ヒルズ黙示録の続編

 「ヒルズ黙示録」の続編という感じ。「ヒルズ黙示録」刊行以後の情報もいろいろと書いてある。内容はマスコミで報じられて既知の事柄が多いが、よくまとまっているし、事件の情報整理となっている。
 本書の要点は、「国策操作」(検察の公安化)である。それは何のことか? 実は本書では、これがただの言葉の言い換えになってしまっている。第一章でも説明されているが、要するに、検察が勝手なことをやっているということだ。
 だが、なぜ検察がそうしたのかはわからない。また、なぜ特にライブドアだけを狙い撃ちにしたのかもわからない。本書自身も説明を放棄している。この点では、「検察には『経済的な無知』による錯覚があった」というふうに説明する「ライブドア・二重の虚構」の方が納得できる。
 国策捜査なら「ライブドアショック・謎と陰謀」にも書いてある。錬金術なら多くの類書に書いてある。野口怪死事件なら「追跡!ライブドア事件」にも書いてある。本書はこれらの多くの本を寄せ集めたような感じだ。事件の全部を見渡せるという点では便利であるが、マスコミの情報整理以上のものは期待しない方がいい。
 サブタイトルは「〜〜の真相」とある。だが、真相を示したというよりは、情報を上手に整理した本という感じである。ただ、小さな文字なので、情報量は多い。文章も読みやすい。買って損をしたということもないだろう。

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